【逃れられない?】ダイエット停滞期を支配する”ホメオスタシス”の正体と対策7選

ダイエット

【逃れられない?】ダイエット停滞期を支配する”ホメオスタシス”の正体と対策7選

「ダイエットの停滞期、本当にツライ…」

「停滞期を抜け出せないのは、私の意思が弱いせい?」

 

 

ダイエットに挑戦したことがある人なら、誰もが経験する悩みが「停滞期」です。

これには、ホメオスタシス(恒常性)という体のメカニズムが大きく関係しています。

私たちの体と心は、常に「現状維持」を望む、保守的な一面を持っているのです。

この記事では、ダイエットにおけるホメオスタシスの影響と、停滞期を乗り越えるための具体的な対策方法を7つ紹介します。

この記事を読めば、停滞期で諦めることなく、理想の体型にまた一歩近づけるはずです!

なぜ停滞期になるの?その原因はホメオスタシス!

ホメオスタシスとは、簡単に言うと、「体が今の状態を維持しようとする機能」のこと。

私たちの体は、体温や血糖値、血圧など、様々な内的環境を一定に保つように精巧にできています。

例えば、暑い環境にいると体温が上昇しますが、体は汗をかいて体温を下げようとしますよね?

これは、体温を一定に保つためにホメオスタシスが働いているからなんです。

ダイエットは体に「緊急事態」を宣言しているようなもの!?

ダイエットを始めると、体は体重減少を「生命の危機」と捉え、元の体重に戻そうとします。

これは、ホメオスタシスが、体の危機を回避するために、エネルギー消費を抑えようとするためです。

頑張って食事制限や運動を続けていても、体重が減りにくくなってしまうのは、体があなたを守ろうとしているからなのです。

ダイエットの基本は摂取カロリーを抑えて消費カロリーを増やすことにより、適切な「カロリー不足」ですが、私たちの体にとっては非常事態宣言が発令された都市のように、エネルギー不足という「緊急事態」に陥ります。

そして、ホメオスタシスは、この緊急事態を乗り切るために、あの手この手で抵抗してくるのです。

ホメオスタシスはダイエットの敵じゃない!体の大切な機能

「ホメオスタシスはダイエットの邪魔をする厄介なもの…」

そう思っていませんか?

確かに、ダイエット中はホメオスタシスが停滞期を引き起こし、目標達成を阻むように感じるかもしれません。

しかし、ホメオスタシスは、私たちの体を守るために非常に重要な役割を担っています。

ホメオスタシスが正常に機能しなくなると、体温調節がうまくいかなくなったり、血糖値が乱高下したりしてしまいます。

ホメオスタシスは、社会を支える法律や制度にも似ている?

ホメオスタシスは、社会を支える法律や制度にも例えることができます。

法律や制度は、社会の秩序を維持し、人々の安全を守るためにあります。

しかし、時には、法律や制度が、私たちの自由を制限したり、行動を阻害するように感じることもあるでしょう。

それでも、法律や制度があるおかげで、私たちは安全で快適な生活を送ることができているのです。

体を守るために頑張ってくれているホメオスタシス。

ダイエット中は、ホメオスタシスと上手に付き合っていくことが大切です。

【具体例で解説】ホメオスタシスが働く体のメカニズム

ホメオスタシスは、私たちの体の中で、どのように働いているのでしょうか?

具体的な例を挙げて見ていきましょう。

例1:体温調節

  • 気温が低い時: 体温が下がり始めると、それを感知した脳は、筋肉を震えさせて熱を産生したり、血管を収縮させて熱の放散を抑えたりして、体温を維持しようとします。

  • 気温が高い時: 体温が上がると、脳は、汗腺に汗を分泌させて気化熱を奪ったり、血管を拡張させて熱を放散しやすくしたりして、体温を下げようとします。

例2:血糖値の調節

  • 食後: 血糖値が上昇すると、膵臓からインスリンというホルモンが分泌され、筋肉や肝臓にブドウ糖を取り込むように働きかけます。

  • 空腹時: 血糖値が低下すると、膵臓からグルカゴンというホルモンが分泌され、肝臓に蓄えられたグリコーゲンを分解してブドウ糖を血液中に放出するように働きかけます。

このように、ホメオスタシスは、様々な体の機能を調節することで、常に一定の状態を保とうとしているのです。

ホメオスタシスによるダイエットへの影響とは?

ホメオスタシスは、ダイエット中に様々な形で影響を及ぼします。

1. 基礎代謝の低下

ダイエットを始めると、体重が減るのと同時に基礎代謝も低下していきます。

基礎代謝とは、生命維持活動に必要な最低限のエネルギー消費量のこと。

基礎代謝が低下すると、消費カロリーが減るため、体重が減りにくくなってしまうのです。

ホメオスタシスは、エネルギー消費を抑えて省エネモードに切り替えることで、体の危機を回避しようとします。

エネルギー危機に直面した国家が、省エネ政策を推進して、エネルギー消費を抑えようとするように、私たちの体もまたダイエットというエネルギー危機を乗り切るために、ホメオスタシスという名の省エネ政策を発動させるのです。

2. 食欲の増加

ダイエットを始めると、食欲が増加することがあります。

これは、食欲をコントロールするホルモンのバランスが崩れるためです。

ホメオスタシスは、体重減少によって引き起こされるエネルギー不足を補うために、食欲を増進させて、より多くのエネルギーを摂取しようとします。

3. 筋肉量の減少

ダイエット中は、脂肪だけでなく筋肉量も減少してしまうことがあります。

筋肉は基礎代謝を維持するために重要な役割を担っていますが、逆に言うと「たくさんのエネルギーを消費してしまう」器官でもあるため、過度なカロリー制限下では「筋肉を減らす」ことが優先される可能性があります。

そうすることにより基礎代謝を低下させ、エネルギー危機を乗り越えようとするのもホメオスタシスの働きによるものと考えられます。

【停滞期脱出!】ダイエット中にホメオスタシスの影響を最小限に抑える7つの方法

ホメオスタシスは、体の大切な機能なので、無理に抑え込むことはできません。

しかし、ホメオスタシスの働きを理解し、工夫することで、ダイエット中の影響を最小限に抑えることは可能です。

ここからは、ホメオスタシスに逆らわず、停滞期を乗り越えるための具体的な方法を7つ解説します。

方法1:無理な食事制限をしない

極端な食事制限は、体が飢餓状態だと感じ、ホメオスタシスが強く働き、逆に痩せにくい体になってしまいます。

1日の摂取カロリーを極端に減らすのではなく、基礎代謝を下回らない範囲で、徐々にカロリーを減らしていくようにしましょう。

<基礎代謝の計算方法>

年齢 男性 女性
18~29歳 15.3 x 体重(kg) + 679 14.7 x 体重(kg) + 496
30~49歳 15.3 x 体重(kg) + 692 14.7 x 体重(kg) + 496
50~69歳 11.6 x 体重(kg) + 879 8.7 x 体重(kg) + 829

例えば、30歳女性で体重が50kg の場合、基礎代謝量は約1,231kcalです。

方法2:タンパク質を積極的に摂取する

筋肉の材料となるタンパク質は、ダイエット中に積極的に摂取したい栄養素です。

タンパク質は、筋肉の分解を抑え、基礎代謝の維持に役立ちます。

また、タンパク質は、消化吸収に多くのエネルギーを必要とするため、食事誘発性熱産生(DIT)を高める効果もあります。

食事誘発性熱産生とは、食事を摂ることで消費されるエネルギーのこと。

タンパク質は、他の栄養素と比べて、食事誘発性熱産生が高いという特徴があります。

<食品100g あたりのタンパク質含有量>

食品 タンパク質含有量 (g)
鶏むね肉(皮なし) 23.3
豚ヒレ肉 22.3
まぐろ(赤身) 26.4
豆腐(絹ごし) 5.3
納豆 16.5
12.3
プロテイン 70.0~80.0

※プロテインは製品によって異なります。

方法3:食物繊維を積極的に摂取する

食物繊維は、血糖値の上昇を緩やかにする、満腹感を得やすくなるなど、ダイエットに嬉しい効果がたくさんあります。

また、食物繊維は腸内環境を整える効果も期待できます。

腸内環境が整うと、栄養の吸収が良くなり、代謝アップにも繋がります。

<食品100g あたりの食物繊維含有量>

食品 食物繊維含有量 (g)
ごぼう 6.1
きくらげ 30.4
ひじき(乾燥) 53.3
大豆(乾燥) 17.3
アーモンド 13.3

方法4:適度な運動を習慣化する

運動は、消費カロリーを増やし、基礎代謝を向上させる効果があります。

特に、筋トレは筋肉量を増やす効果も期待できるため、ダイエット中の停滞期脱出には効果的です。

運動は、停滞期という名の壁を乗り越えるための、強力な武器となります。

運動が苦手な人は、軽いストレッチやヨガなど、できる範囲で体を動かすことから始めてみましょう。

方法5:質の高い睡眠をとる

睡眠不足は、食欲を増進させるホルモン「グレリン」の分泌量が増加し、食欲を抑えるホルモン「レプチン」の分泌量が減少するため、太りやすくなってしまいます。

また、睡眠不足は、成長ホルモンの分泌を抑制してしまうため、筋肉の成長や修復を妨げてしまう可能性も。

質の高い睡眠を十分にとることは、ダイエット中の体にとって、まさに「良薬」となるでしょう。

質の高い睡眠を十分にとることで、ホルモンバランスを整え、代謝アップを目指しましょう。

方法6:ストレスを溜め込まない

ストレスを感じると、コルチゾールというホルモンが分泌されます。

コルチゾールには、食欲を増進させる働きがあるため、ストレスを感じやすい人は、食べ過ぎによって体重が増加してしまう可能性があります。

また、コルチゾールは、筋肉の分解を促進し、脂肪の蓄積を促す働きもあるため、ダイエット中はストレスを溜め込まないよう、注意が必要です。

ストレスを溜め込むことは、ホメオスタシスを刺激し、ダイエットの停滞期を長引かせることに繋がります。

方法7:チートデイを設ける

チートデイとは、ダイエット中に1日だけ食事制限を解除して、好きなものを食べる日のこと。

チートデイを設けることで、 レプチンというホルモンの分泌量が増加し、代謝がアップすると言われています。

また、チートデイを設けることは、ダイエットのモチベーション維持にも繋がります。

ただし、チートデイだからといって、食べ過ぎは禁物。

あくまで、ダイエットを継続するための手段として、上手に取り入れていきましょう。

まとめ|ホメオスタシスを理解して停滞期を乗り越えよう!

今回は、ダイエットの停滞期とホメオスタシスの関係について解説しました。

ホメオスタシスは、私たちの体を守るために非常に重要な機能ですが、ダイエット中は、停滞期を引き起こす原因の一つになります。

しかし、ホメオスタシスの働きを理解し、適切な対策をとることで、その影響を最小限に抑え、停滞期を乗り越えることが可能です。

今回紹介した7つの方法を実践して、ホメオスタシスに負けずに、理想の体型を目指しましょう!